マニュアルのクイックスタート
公式マニュアルの紹介と QUICK START 章——このデバイスは何か、接続方法、最初の音の出し方。各セクションに再生できるパネルデモ付き。
Tonverk とは
Tonverk は 16 トラックのサンプラー兼シーケンサーです。1–8 はオーディオトラックで machine が載ります。9–12 は bus、13–15 はセンドエフェクト、16 はミックスです。サンプリングはステレオで、ポリフォニックです。 オーディオトラックは subtrack に分けられます。1 トラックに音を 1 つ置くだけでなく、ドラムキット一式やマルチサンプリングした楽器をまるごと収められます。もう一つの要はルーティングです。トラックは bus へ、bus はセンドへ送られ、音を本体の外に出してもう一度サンプリングして戻すこともできます。 Tonverk は Elektron の新しいハードウェアプラットフォームの第一号でもあり、OS の更新ごとに機能が増えていきます。
“A labyrinth full of routes, a pathfinder full of revelations.”— Elektron, official manual §2
電源とオーディオと MIDI
Tonverk は USB 給電です。付属アダプターをコンセントに挿し、その USB ケーブルを Tonverk の USB ポートのいずれかにつなぎます。安定した台に置き、背面にケーブル用の余裕を残し、接続前にすべての機器の電源を切ってください。 音は OUT A/B からミキサーやアンプへ、あるいは HEADPHONES 端子から出します。外部の音は IN A/B、または USB から入れます。 MIDI のルールは一つです。送る側の MIDI OUT を、受ける側の MIDI IN につなぎます。パソコンとは USB ケーブル 1 本で同じことができ、オーディオもそこから入れられます。 POWER スイッチは背面です。周辺機器を先に立ち上げ、最後に Tonverk の電源を入れます。
preset を読み込む
まず音を出すなら preset が近道です。[PRESET] で LOAD PRESET メニューが開き、[UP]/[DOWN] または LEVEL/DATA ノブで選択を動かし、[YES] で読み込みます。 preset はアクティブなトラックに読み込まれます。先にトラックを選んでください。[TRK] を押しながら [TRIG 1–8] のいずれかを押します。読み込むとそのトラックの音は置き換わるので、残したいものは先に保存します。 ファクトリー preset は編集の出発点としても便利です。気に入ったものを読み込み、パラメーターを一つだけ変えて、どこが動いたか聴き比べてみてください。
ファクトリーパターンを鳴らす
pattern は bank に入っています。[PTN] を押し、[KEYBOARD] キーで bank を選び([KEYBOARD C1] が bank A です)、[TRIG 1] で pattern A01 を選びます。[PLAY] で再生、[STOP] で停止します。 再生中の pattern 切り替えは即時ではなく予約です。A01 の再生中に [PTN] と [TRIG 2] を押すと、A01 が最後のステップまで進んでから A02 に切り替わります。[PTN] と [TRIG 3] と続けていけば、手動でセットを組み立てられます。 pattern を選んで鳴らすだけなら保存内容は変わりません。ファクトリーの bank をひと通り聴いてみてください。
トラックを半音で弾く
[KEYBOARD] キーで、アクティブなオーディオトラックを半音階で演奏できます。[TRK] + [TRIG 1–8] でトラックを選んでから弾きます。どのキーも同じ preset を鳴らし、ピッチだけが変わります。 [+]/[-] で仮想キーボードが 1 オクターブ上下し、両方を同時に押すと 0 に戻ります。移調の影響はシンセ音色よりサンプルのほうが大きく、キックを 2 オクターブ上げると「カチッ」という音になります。知っておくと、たまに使い道もあります。 [FUNC] + [KEYBOARD A#1] で SCALE メニューが開き、演奏を調内に収められます。[CHORD] キーを押せば、1 つのキーで和音を鳴らす設定が開きます。
トラックをミュートする
pattern を再生してから [MUTE] を押します。[TRIG] と [SUBTRACKS] キーがトラックのオンとオフになります。緑に光っていれば鳴っていて、消灯はミュートです。直前にどのトラックがアクティブでも関係なく、すべてのトラックを同時に扱えます。 [FUNC] を押しながらキーをいくつか押しても、その場では何も起きません。[FUNC] を離した瞬間に、選んだトラックが一斉に切り替わります。ドロップをきれいに決めたいときはこの方法です。 [MUTE] + [UP] で GLOBAL MUTE に切り替わります。ミュートはすべての pattern に効き、プロジェクトと一緒に保存されます。
テンポ、swing、メトロノーム
[TEMPO] でテンポメニューが開きます。DATA ENTRY ノブ A または LEVEL/DATA で BPM を変え、ノブを押し込みながら回すと 8 BPM 単位で動きます。小数点以下はノブ B または [UP]/[DOWN] です。[NO] で閉じます。 タップでテンポを決めるには、[FUNC] を押しながら [TEMPO] をリズムに合わせて叩きます。4 回目から平均が計算され、叩き続けるかぎり更新されます。メイン画面で [LEFT] または [RIGHT] を押し続けると、押している間だけテンポが 10% 上下します。ターンテーブルに手で合わせるときに使う機能です。BPM の上に MIDI と出ていれば、テンポは外部クロックが握っていて、ノブでは変えられません。 ノブ D は SWING で、50%(等間隔)から 80% までです。メトロノームは同じメニューのノブ E–H にあります。METRO でオンとオフ、SIG. で拍子、PREROLL は LIVE RECORDING 前のカウント小節数、GAIN はクリックの音量です。メニューを開かずに [FUNC] + [KEYBOARD F#1] でも切り替えられます。
パラメーターを編集する
トラックの音は 6 つのパラメーターページグループに分かれていて、[PARAMETER PAGE] キーの TRIG、SRC、FLTR、AMP、FX、MOD で開きます。各グループには複数のページがあり、画面に出ているものを 8 つの DATA ENTRY ノブ A–H で編集します。 試すときは pattern を再生し、オーディオトラックを選んでおきます([TRK] + [TRIG 1–8])。9–16 は bus、センド、ミックスなので変化が聴き取りにくいです。[FLTR] を押してノブ E を回してください。それが FREQ、フィルターのカットオフで、機械の反応をいちばん早く体感できます。 いま覚えておきたいショートカットが 2 つあります。GRID RECORDING 中にステップの [TRIG] キーを押しながらノブを回すと、その値はそのステップだけに保存されます。Elektron はこれを parameter lock と呼び、多くの pattern がこれで組み立てられています。もう一つは戻す手段です。[PARAMETER PAGE] キーを押しながら [PLAY] でページを初期値に戻し、[YES] でページ全体をランダム化します。だから安心して触れます。